Mirin

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*えび・かにの生息域で採取しています。

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ミリンが秘めた 食材としての魅力

「面白いより 面白くできる海藻」

ナビゲーター:石坂秀威

石坂秀威 | いしざか しゅうい                 

シドニー出身。数々の有名料理店で料理人としての経験を積み、世界各国から集結した仲間と共にレストラン「INUA」の立ち上げのために来日。リサーチトリップを頻繁に行い、出会った食材を使用して醤油などの発酵調味料も自ら作るなど、スーシェフとして料理開発を担当した。INUA時代から多くの海藻を使用し、新しい切り口の料理を数多く手掛けた。現在はシーベジタブルの料理開発担当として、テストキッチンで海藻の可能性を探求している。

海に潜って天然の生のミリンを手にしたとき、ぷりぷり感があってすごく面白いと思った。

ただ今まで扱ってきた海藻の中で一番環境変化に弱い。ほんのわずかな時間で状態が変わるので、生のままキッチンに届けてもらうことが難しかった。だから収穫してすぐに船の上で塩をまぶして送ってもらっている。

そこまで繊細なミリンは食感にすごく特徴がある。どの部位を食べても同じ食感のトサカノリとは違って、ミリンには外身と中身があって、外はプチ、中はジュルっとしている。

塩蔵ミリンは面白い食材というより、面白くできる食材。塩抜きの時間によって食感に面白い変化が生まれる。

塩をさっと落とすくらいだと外側のプチっとした感じがしっかりしている。それを2分、3分と塩抜きの時間を長くするほどに中身の食感が出て、柔らかさと粘りを感じるようになる。

料理に合わせて塩味や食感を変えられるから、塩抜きの時間を調整すれば使える料理の幅が広がる。

例えば、イチジク・トマト・チーズにミリンを合わせたサラダ。

さっと塩を落としたミリンを蕎麦を締める感覚で流水で20~30秒洗い流し、水を切ってしっかり水分を拭き取ってあげると、塩味はしっかり残りつつ、中身は粘りがそこまでなくて、外側のコリっとした食感が中心の出来上がりになる。

この絶妙な塩味が生ハム、それもイタリアのプロシュートやスペインのイベリコハムの塩味とすごく似ていて。それを活かすために、ナッツ系のオイルを合わせてあげると、まるでドングリを食べた豚の生ハムのような味わいがする。

もう一つ例を挙げると、ミリンのなめろう。

ある程度しっかり塩抜きすると、中身のジュルジュル感が戻って、ちょっと糸が引くほどに粘る。外のプチプチした食感も残りつつその粘りがあるから、オクラに似た感じで食べられる。

なめろうは、居酒屋とかでオクラや納豆を入れるところもあると思う。ミリンの粘りも合うと思って加えてみたら、アジの食感と絶妙に合わさって美味しかった。

ミリンって紅藻なのだけど、紅藻らしくない海藻だと思う。紅藻っぽい香りはほとんど無くてクセのない優しい味だから、どんな味付けもできる。たぶんこの味付けにしたら不味いってことは無い。だから何かに漬けるっていうのもオススメ。

ミリンを煎り酒に一晩漬け込んで、旨味を吸ったところにエノキとツバメ生姜を合わせて、エゴマの葉っぱで包む。

煎り酒の香りがすごく合うし、ミリンと似た食感のエノキも相性が良い。

ヒジキやトサカノリと比べると、ミリンは1本1本を楽しむんじゃなくて、まとめて束で食べたほうが面白い。

素麺も蕎麦も1本ずつは食べないでしょう。まとめて一緒に食べるから美味しい。ミリンも同じで、ある程度の量を口に入れる食べ方のほうがずっと楽しめる。だから料理に使うなら付け合わせじゃなくて、結構がっつり使いたい。

僕は食感が一番、ミリンの強みであり好きなところだと思っている。この食感が好きなら、どんな料理に使っても楽しめる。

ミリンを家で使うなら、鍋料理にシラタキの代わりに入れると面白い。一緒にぐつぐつ煮るのではなくて、出来上がったところに入れるだけで手軽に楽しめる。

それと、おろし大根とミリンを半々くらいで一緒にして、ポン酢やお出汁をかけてあげると美味しいと思う。大根の辛味と味をミリンが吸いつつ、食感を与えてくれる。

あとは、とろろご飯。とろろとミリンを半々の割合で合わせると、トロっとジュルっとした食感が美味しい。

醤油漬けにしたミリンにワサビを乗せてご飯を食べるのも美味しいかも。そこにスジアオノリもかけてね。

すごくマニアックだけど、最近は海藻を海藻で味付けすることがあって。

海藻はどれも万能ではなく、長所があれば少し足りないところもあるから、海藻同士で助け合うっていう使い方も面白いんだ。