企業の社員食堂に海藻を。パナソニックグループで海藻の食材試食会を実施

2024年3月に、西門真地区にあるパナソニック ホールディングス(以下、PHD)本社のEXL(EXラボ)で、シーベジタブルによる食材試食会が開催されました。


EXLは、パナソニックグループのイノベーターたちが、社外パートナーも含めた多様な人々と一緒に、新たな価値を創造するプレイフルな共創空間です。試食会にはグループCTO小川立夫さんをはじめ、PHD技術部門やグループ内で食に関わる取り組みを検討しているメンバーが参加され、シーベジタブルのパートナーシェフである、すし作家 岡田大介さんの海藻料理が振る舞われました。

パナソニックグループによる、サステナブル・シーフードへの取り組み


パナソニックグループの社員食堂では、資源管理や環境・社会に配慮した持続可能な方法で生産(漁獲・養殖)された水産物「サステナブル・シーフード」の導入を推進しています。2019年度から2022年度にかけて、合計110,584食のサステナブル・シーフードがパナソニックグループの従業員によって喫食されているそうです。

今回は、シーベジタブルの活動に関心を持っていただき、パナソニックグループの社員食堂で海藻使用を検討いただくための試食会を開催しました。

 

海藻の試食会を開催

岡田さんによる海藻料理は、すじ青のりを使った白身魚のソテーや、生青のりの天ぷら、ミリンを使ったナムル、若ひじきのおにぎり、温かいもずくスープなど、全部で8品が振る舞われました。


生のすじ青のり天ぷら


とさかのりサラダ


若ひじきのおにぎり、とさかのり明太、スーナのツナ和え、もずくスープ

 

シーベジタブルの取り組みの紹介と、両社による意見交換

シーベジタブル共同代表の友廣裕一が、シーベジタブルの活動や今後の展望などを説明し、パナソニックメンバーと意見交換をさせていただきました。

技術部門のメンバーからは、生産課題に関する技術面のアイデアをいただき、PHDがネイチャーポジティブ*の取り組みを模索する中でヒントになったというお声をいただくなど、今後のシーベジタブルの活動においても、とても刺激をいただきました。

*ネイチャーポジティブ:日本語訳で「自然再興」といい、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことを指します。(出展:環境省ecojin

 

シーベジタブルと共に取り組む、海の未来予想図

シーベジタブルでは、2016年の創業以来、40年以上も日本中の海に潜り海藻採取・分類を行っている専門家、藻類の種苗生産に長年取り組んできた研究者、水質や栄養分析の専門家など、多様なスペシャリストが集い、社外の研究者などとも連携して、分野を横断して海藻の基礎研究から栽培技術の確立まで取り組んでいます。

私たちの海藻はこれまで、世界中のミシュランを獲得している30店舗以上から、街場で愛される居酒屋やカフェ・パン屋などの飲食店、またホテルなど幅広く愛用されています。また創業時から、日本のトップシェアを誇る食品企業に食材として海藻を提供していますが、今後ますます海藻食文化が発展すれば、海藻を生産する人が増え、さらには海藻を海面で栽培する面積が広がることで、海藻が茂る藻場も増えていきます。海域に海藻がある状態を長い期間つくることで、海の生態系を豊かに育むことができると考えています。

シーベジタブルでは、地域の漁業者や福祉施設などと連携して、海藻を安定的に生産・栽培できるように取り組んでいます。生産現場の視察や海に関するレクチャーや研修プログラムの企画など、お気軽にご相談ください。